整備技術の指導

近自然工法による登山道整備は、従来の歩きやすさの回復を優先した方法に比べ

「理論」「技術」「感性」など多くの知識と確かな技術が必要です。

私たちは整備技術の指導により、技術者の育成と一般への啓蒙を行っています。


「近自然」の考え方を知る

 

考え方とは自然観察によって侵食原因を理解し、

どのような対応によって保全していくかを判断する施行の

基本です。

施行技術があっても「考え方」が正しくなければ

永く保つ施行物にはなりません。

「近自然」施の考え方は施工の基礎になります。

人力を基本とした「伝統工法」の技術を身につける

 

考え方によって方向性を定めた後、

それらを形に仕上げるのが技術になります。

山岳地域では重機や機械を搬入できないため

人力による施行になります。

テコ棒やハンマー等シンプルな作業道具は、

使う人の技量によって仕上がりが大きく違います。

昔ながらの技術は山岳地域には欠かすことが出来ません。

周囲の景観と調和させる「感性」を磨く

 

一般の施行は時として

画一的で景観に合っていないことがあります。

平行、等間隔、直線的等の形は自然界にはほとんどありません。

景観に合わない施行は

自然の理にあっていない施工の場合が多く、

景観との調和は自然界の形に調和すること、とも言えます。

自然に調和した施工物は崩れにくく違和感がありません。

「感性」をもって施工することは重要な基本のひとつです。